主人公、剣使わないんだ?
出典:PS2/テイルズ オブ レジェンディア | バンダイナムコゲームス公式サイト
本日もお読みいただきまして、誠にありがとうございます。ゲシバイヌと申します。
本日は、2005年にPS2専用ソフトとして発売された「テイルズオブレジェンディア」について、記事にさせていただきます。
この作品は、長いんですよね、いい意味で。
ストーリーの長さには定評のあるレジェンディア。
といっても、構成的に長く感じるだけで、実際そこまで長いわけではないかもしれませんが。
そして主人公セネルは、武器が拳ときた。代わりにクロエという女剣士が登場します。
まずこの時点で、主人公=剣の牙城を崩され、またしてもテイルズに新しい風を取り入れていました。
この作品のストーリーで特筆するべきは、各キャラに焦点が当たっていること。
なんか、どことなく今までのテイルズとテイストが違うんですよね。
キャラデザが、いのまたむつみさんや藤島康介さんではなく、見た目も雰囲気が違っているのもポイントでしょうか。
各キャラクターの所有武器もユニークで、ハンマーやストロー、投槍、壺などレジェンディアの世界観は今までのシリーズと結構な差別化が図られていると思います。
ストーリーの詳細はあまり覚えていませんが、先に述べたように、本編がプロローグみたいな役割を果たしています。
本編が終わると、各キャラクター毎のクエストが開始。
レジェンディアがすごいと思うのは、ここからです。
本編は主に、セネルと義妹のシャーリィについて語られる形で進行し、一通りの区切りがつくと、そのままの流れで個別クエストが開始。
ここは選択の余地がプレイヤーにあるわけでなく、普通にシフトしていくので、あれ? ここから始まんの!? と、いいショックが。
この呆気にとられるようなシフト芸が、レジェンディアをプレイした中で印象的だった方も多かったのではないでしょうか。
万物神追撃
主人公セネルが使用する技は投げ技で、武器が拳のキャラならではのものとなっています。
これまでの鉄板技「魔人剣」がセネルだと「魔人拳」になっていて、読みは同じく「まじんけん」。
彼のおもしろいところは、技によって投げる相手が違うこと。
もちろん、投げるのではなく打撃系の技も習得するのですが、相手の重さによって投げられるか投げられないかが決まってきます。
軽量級、重量級、超重量級といった感じ。
この見出しの「万物神追撃」は、全ての敵を投げられる技です。
ボスも投げられたはず。
なんか、投げるという表現がおもしろいですよね。
敵を斬った、ではなく、敵を投げた。
それを主人公がやるんですから、なかなか趣がある。
誰でも投げられる万物神追撃は、その能力からもわかるようにセネルが最後に覚える技で、レベル99で習得。
レジェンディアで僕が思い出になっているのは、リオンが使う魔人闇を習得させたときと同じく、万物神追撃のためのレベル上げ。
スライムのマダンテかよ! と、思わせるほどの最終レベルでの習得に要す時間もレジェンディアのストーリーと相まって際立ってきますw
万物神追撃を習得したとしても、投げる、という行為自体は変わらないので案外地味なものなのですが、やっぱりこういうのはRPGにあるべき要素ですね。
ほぼ、隠し技の領域ですがw
各キャラ個別ストーリー
パーティーメンバー全ての個別ルートが用意されているって、素敵。
だいたい全クリ後のお楽しみ要素としてあるようなものをあくまでも、本編に組み込んだ風を装うのは、素直に感動。
本編がセネルとシャーリィのことと言いましたが、クリアデータのロードから始まるスタイルとかではなく、そのまま個別ルートへ移行するんですよね。
だから本編の続きで、むしろ本編と言ってもいいくらい。
個別シナリオの進行は、キャラ毎に順々に行われ、一応のエンディング後に別れた仲間たちと再会していく流れは、大好きな作品の続編が発表された気分。
各キャラに焦点を当てていくとなれば、当然ボリュームが増えるので、やり応えがあります。
全部で6人分。
個別シナリオと言いつつも、うまくまとまっていて、順繰りに進行していく様は、製作者の構成力が光っていると思います。
なんでしょうね、前後編、みたいな感覚なんでしょうか。
個別シナリオの見方についてレジェンディアは、どこまでもレジェンディア調に上手にアレンジされている。
個別シナリオを繋げて、テイルズオブレジェンディアという作品を作り上げているんですよ。
個別までもが、テイルズオブレジェンディアの一部で、プレイヤーの心をつかんでくる。
そして、この数ヶ月後にテイルズ10周年記念作品「テイルズオブジアビス」が発売されるわけです。この作品については、後日。
つまり2005年のこの年は、テイルズが2本出たんですよね。
ジアビスのほうが人気高いのもあって、レジェンディアはあまり語られない作品なのかもしれませんが、構成が素晴らしく、僕にとって再プレイしたい作品の1つです。
しかし10年以上前だと、ストーリー忘れちゃってるなぁw